99年円高 追加緩和に慎重
日本銀行は28日、1999年7~12月の金融政策決定会合の議事録を公表した。99年2月に導入した事実上のゼロ金利政策の効果を確認する一方、急激に進む円高への対策として政府・与党が求めた追加的な金融緩和に日銀が慎重姿勢を崩さなかったことが明らかになった。
99年7月に1ドル=120円前後で推移していた円相場は9月に103円台へ急騰。9月16日には宮沢喜一蔵相と速水優日銀総裁が緊急に会談して対応を協議した。5日後の9月21日の会合で速水総裁は「為替相場そのものに金融政策を直接割り当てるのが適当でないこともバブルの発生・崩壊の過程から得られた貴重な教訓」と発言。「究極の金融緩和を続けている。中央銀行として責任の持てる緩和措置はこれ以上考え難い」と政府・与党からの要求を突き放していた。
多くの政策委員がゼロ金利が長期化した場合の「副作用」に懸念を示し、追加緩和策に踏み切ることに抵抗感を抱いていた。速水総裁は「市場が次第に機能しなくなってしまう可能性は否定できない」(8月13日)と指摘、三木利夫審議委員も「ゼロ金利は全く異常な金利。早く脱却していかなければならない」(12月17日)と訴えていた。