全日空は、日航の路線縮小や羽田空港拡張をにらみ事業展開を図る方針だ(羽田空港で、本社ヘリから)
全日本空輸は2010年度、法的整理に伴う日本航空の事業見直しなどを機に、国際線の積極展開を進める。しかし、足元の国際線需要は依然として低調で、収益拡大につながるか不透明感も残る。(山下福太郎)
国際線の事業規模が前年度比で10%以上拡大するのは、01年の米同時テロ後では初めてだ。中でも10年10月以降、発着枠が拡大される羽田空港の国際線は、アジア路線だけでも週35往復から70往復に倍増する。
全日空が強気なのは、路線縮小を進めている日航から、利用客が移ってきているためだ。年末年始(12月25日~1月5日)の国際線旅客数は、全日空が前年同期比8・7%増となる一方、日航は11・8%減と大幅に落ち込んだ。
さらに国内線との乗り継ぎ利便性の高い羽田の国際線を強化することで、地方からのビジネス・旅行客の取り込みも図る考えだ。
しかし、外国航空会社も含めた日本発着の国際線の需要は依然として低調だ。ドル箱の羽田空港では、発着枠が重点配分されるスカイマークなど新規航空会社との競争も加速する可能性が高い。一方、全日空は、国際線の羽田路線に使用する航空機を確保するため、今年3月末で関西空港―金浦、アモイの2路線を廃止、青島便を減便することも決めており、関空の地盤沈下を加速させることにもなりそうだ。
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